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放射線科


放射線科の特徴

今年度は放射線科医4人態勢で、単純X線写真読影、CT、MRIの読影、超音波検査、血管造影(造影検査と経カテーテル的治療)を中心に活動しています。

単純X線写真読影

胸部単純X線、腹部単純X線などの単純X線写真(術中ポータブル、整形外科の骨/関節を除く)を読影しました。地味な業務ですが、主治医が気づいていない病変が見つかることがあり、主治医とダブルチェックの意味で、またCTやMRIなどと対比することで単純写真の重要性あるいは限界が理解でき、放射線科医の読影力向上、研修医の教育としても重要な業務です。

CT

令和年度のCT件数は9,387件で、前年度より977件(9.4%)減少しました。部位別で各部位で減少していますが、四肢(外傷やASOなど)はやや増加しています。特殊な検査ではCTガイド下のIVRが9件でした。

CT検査件数

MRI

令和元年度の検査件数は3,841件で、前年度より270件(6.6%)減少しました。部位別では各部位で減少していますが、胆、膵、MRCPは増加しました。脊椎は年々減少していますが、他院からの持ち込み画像が増加しているためと思われます。

MRI検査件数

血管造影、IVR(画像下治療)

令和元年度の放射線科が主体となって施行した血管造影は87件(肝臓癌TACE 59件など)でした。前年度より36件(29.2%)減少しています。肝臓癌の減少で肝TACEが減少していることが減少の大きな要因です。血管造影87件中86件はTACEや止血などのIVR目的の症例で、検査のみの血管造影は1件でした。(この1例も止血目的でしたが、出血が見られなかったために検査のみで終了した症例。) 現在は放射線科医が担当する血管造影イコールIVRです。
全IVRの件数は上記血管系IVRの86件と、経皮的膿瘍ドレナージなどの非血管系IVRの9件で、計95件でした。

IVRの件数

超音波検査

検査部と協力して実施しています。放射線科医が担当したエコーは下肢静脈、頸部のエコーが主でした。このほかに他院から放射線科紹介の軟部組織エコーが12件ありました。

施設共同利用(他院紹介のCT,MRIなど)

令和元年度も多くの施設からの依頼でCT、MRIを施行しました。CTが568件(前年度より61件、13.5%増加)、MRIが160件(前年度より19件、12.3%増加)でした。CT、MRI以外では上述の軟部組織エコーの依頼が12件(前年度より1件増加)ありました。

放射線科への紹介のCTとMRI

その他

院外活動として学会・研究会の発表が2件、その他IVRカンファレンス、レントゲンアーベントなどで症例を呈示しました。
また院内活動では若い医師の教育のため、放射線科主催で「救急画像レビューの会」毎週30分開催しました。

令和2年度の展望

厚生労働省令「診療用放射線に係る安全管理体制に関するガイドライン」が出され、令和2年度から院内で「診療用放射線の安全利用のため」の研修会開催が義務づけられました。院外的にも放射線科医が被ばく削減のため指導的立場に立つことが求められています。
本年度はコロナ禍で、院内としては検査件数の減少が予想され、院内外での研修会開催にも支障が出ていますが、引き続き地域医療支援病院として、CT、MRIでご紹介いただいた地域の先生方に満足度の高い画像診断を提供していきます。